はりきゅう・こきゅう
ホクラク

2022.10.29 改善事例・患者さまの声

症例報告/改善事例:新型コロナウィルス後遺症∼自律神経症状(不眠、頭痛など)や不安感、更年期障害が改善されたケース

ご来院者さま 

50代 女性

治療開始

2022年4月

症状

新型コロナウィルス感染後の症状(不眠、不安感、頭痛、ホットフラッシュ、更年期障害)を主訴にご来院。

2021年5月新型コロナウィルス感染。症状は軽症で済むものの、その後自律神経の不調を感じ体温の調節が出来にくくなる。嗅覚異常もあり。

同年9月頃、以前よりの更年期障害(手足のほてり、不眠)が悪化。婦人科にて漢方薬を処方され服用する。2022年1月子宮内膜症で入院。

当院初診時は新型コロナウィルス後遺症外来にて漢方薬を処方され服用中。自覚的ストレスはNRS(数値評価スケール)で10段階中8。

生活の状況

配送のパート業務。長女さまも新型コロナウィルス後遺症にて当院で治療中。

所見・お身体の状態

脈診は寸口部・尺中部が弱い。舌診は舌尖に強い赤み、やや舌下静脈怒張。腹診は鳩尾、臍直上、左季肋部に圧痛。

耳尖部に赤み、瘀血反応。手足末端と下半身に冷え。顔面~頭頂部と手足末端のほてり・熱感。手足末端は冷えとほてりの両方あり(寒熱往来)。

顎関節部、右胸鎖乳突筋の過緊張。頭部後髪際や下部頚椎~下部胸椎に筋硬結。

治療方針

上部の熱をとりながら全身の気血を補う施術を行う。上熱下寒のため上部の緊張緩和、下半身は温めながら血流改善を促す。

頚部のコリや手足末端の症状から自律神経の乱れが考えられるため耳・脊椎周辺・頭皮などへの施術も行う。

首まわりのコリに対するセルフケアもお伝えする。治療ペースとして1週間毎の治療をご提案する。

経過

2~5診

初診後、2~3日安眠できた。息苦しさも週1回程度に治まる。いつも夕方に体温上昇感じていたが、それほど感じなくなってきた。体温も下がってきた(鍼灸開始前の平熱36.8℃が36.5℃に)
疲れにくい感じになってきた。頭のボーっとする感覚が減ってきた。

6~10診

睡眠も安定してきた。手足のほてりも減ってきた。お仕事も休むことなく出勤できている。睡眠導入剤も減らしたが眠れている。

11~15診

睡眠導入剤やめたが眠れるようになった。手足のほてりも無くなる。頭痛やホットフラッシュなどの更年期症状も落ち着いている。

現在、体調維持として月2回の鍼灸治療を継続中。

まとめ

新型コロナウィルス感染後後遺症でのお問い合わせが増えております。

症状は患者さまによって違うものの、呼吸の苦しさ、息切れ、動悸、微熱感・ほてり、易疲労感、不眠、ブレインフォグなどは共通して訴えられる方が多いです。

患者さまの多くに見られるのが、東洋医学的な見地からは寒熱の偏在と陰陽のアンバランスです。

また、上半身の過緊張が強く上腹部や横隔膜の緊張にも波及し、そこから呼吸が浅くなり交感神経優位の状態に繋がります。

鍼灸や呼吸法でこれらを調整することで、患者さまも回復に向かっています。

原因や機序がよく分からない症状や不調であっても、鍼灸などの東洋医学的なアプローチが効果的なこともあります。

新型コロナウィルス後遺症でお悩みの方はどうぞご相談ください。

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