2024.04.12 起立性調節障害
改善事例:めまい・ふらつき~起立性調節障害
患者さま情報
10代 女性 学生
主訴・お悩みの症状
高校2年の夏休みより体調不良。初診時の主訴はめまい・ふらつき・朝起きるのがつらい。
午前中に起きれずそのまま眠ってしまう時間が増えて生活に支障をきたしている。体調のこともあり単位制高校に転校。
ご家族からは患者さまご本人への生活習慣アドバイスもご希望。
既往歴として適応障害、うつ病があるが、抗うつ剤等の治療を経て、現在うつ症状は改善。
1~2週に1回のペースでの施術をご提案。
治療結果
めまい・ふらつきが改善し、朝も起きられるようになった
経過
初診
お身体の所見として、頭の熱感・肩背部の緊張・上腹部と季肋部の緊張・下腹部の膨張がみられる。
2診
初診後、翌日まで頭がぼーっとして痛みもあった。めまい・ふらつきの悪化はなし。この間、朝起きられる日が増えた。病院受診し「起立性調節障害の診断を受けた」とのご報告。
3診
2診後も数時間頭痛があった。前回から今回までの2週間でめまい・ふらつきは1回だけだった(それまでは2~4日に1回ペース)自覚的な不調はなかったとのこと。頭に触れるとまだ熱感あり。
4~5診
めまい・ふらつきはごくたまに起床時にふらつく程度に改善。
現在はメンテナンスとして月1~2ヶ月に1回ほどの施術を継続中。
まとめ
鍼灸治療により起立性調節障害がとても早く改善された一例です。
メンタルヘルスのお悩みやお薬の服用がある場合は改善がゆっくりなことが多いですが、当患者さまの場合は例外的な改善ペースでした。
身体所見として起立性調節障害・自律神経失調症に典型的な状態がみられ、それらの改善を治療方針としました。
自律神経としては交感神経の過度な優位状態、東洋医学的診たてでは胸脇苦満・心下痞硬・血虚・腎陽虚などが当てはまります。
また、下腹部の膨張は婦人科系トラブル・倦怠感・疲れやすい・冷え・胃腸症状などが出やすくなります。内臓などが下垂している状態です。
下垂は呼吸の乱れ=吸気優位(吸い過ぎ)による横隔膜の緊張からも生じやすく、その場合は上腹部の緊張と下腹部の膨張がセットであらわれることが多いです。特に上腹部の緊張はメンタルにも影響します。
また、当患者さまは女性の平均より身長が高く、筋肉量や運動量が少ない様子からも、起立性低血圧のリスクが高いことが想定されました。
その後患者さまは進学もでき、体調に気をつけながら充実した生活を送っていらっしゃいます。
【当院の起立性調節障害の治療について】
起立性調節障害の治療は3ヶ月を1クールとし、症状の改善やお身体の変化をみながら治療を進めていきます。
起立性調節障害の場合、生活リズムの改善だけで回復する方もいますが、不調により生活リズムの改善に取り組めない方が多いです。
鍼灸などで不調を軽くすることで、より生活改善に取り組めるようになります。
起立性調節障害は身体的要因・心理的要因・社会的要因が複合的に影響します。そのため改善のペースは、生活リズム・ストレス・食事や睡眠の状況・運動習慣などによって個人差があります。
ホクラクではお一人おひとりへの最適な治療とアドバイスを行いながら改善をサポートします。
朝起きられない、通学が難しいなど、起立性調節障害でお悩みの方はご相談ください。
一緒に身体をよくしていきましょう。
自律神経失調症やパニック障害、アトピー性皮膚炎
その他お身体の症状でお悩みの方はお問い合わせください