2022.03.9 からだとこころのこと
そもそも良くなる力はある
病気になったり、身体が不調になったとき。
その原因を探したり、治療を受けるとき。
「自分には治る力、良くなる力がある」
という前提に立つかどうかが、とても大事と思います。
鍼灸は治る力をサポートする医療
鍼灸は、治る力を妨げているものを除き、治る力を後押しするもの。
「そもそも治る力ありき」の医療です。
治る力とは自己治癒力や自然治癒力とも呼ばれます。
そのことを施術者・患者さまともに認識しているかは、回復に大きく影響します。
イメージの話のようですが、イメージだけの話じゃないです。
例えば、鍼をした後に視界が明るくなる、お灸をしてお腹が動く。
呼吸法をして胸のつかえが和らぐなど。
「あ、視界が明るくなった!」
「いまお腹動いた、、」
「息しやすくなったな〜」
その反応をしっかり認識するかどうか。
小さな身体の変化を見逃さず、その都度認識する。その先に「治る」という効果に行きつきます。
いきなりワープして治った!は少ないです。
自己治癒力を引き出すポイント
なかなか症状が治らない、全然体が変わらないと感じる方は、この「小さな身体の変化」を見逃している方が多いです。
自分がイメージしてる「治った状態」にならないと治ってない、、となると、治療や生活改善の努力に対する成功体験や充足感が得られにくく、モチベーションも下がり長続きせず、結果治ることに遠回りしてしまうかもしれません。
「100点取れないと意味がない」ということと似ていて、実際は60点80点取れていても「100点じゃなきゃ0点と同じ」となると、身についている実感や前に進んでいるという自信が得られにくいです。
先日患者さまが「体の変化を楽しんでいきます」とおっしゃいました。素晴らしいと思います。
身体が辛い状態だと、変化を認識することや変化を楽しむということは少しハードルが高いかもしれません。
ですが、その中でも少しずつ身体の変化をキャッチしていくと結果回復の近道になります。
そんな視点を患者さまと共有していきたいと思っています。